※ドワーフザリガニは、2020年11月2日より、特定外来生物に指定されます。指定されましたら、個体の飼育、移動、繁殖、販売等が禁止されます。違反したら法に触れることになりますのでご注意ください。現在飼育している個体に限り、半年以内に飼育許可の申請をする必要があります。こちらの記事は、過去にこういったザリガニが飼育されていたと過去を忍んでいただけると幸いです、、、。アメリカザリガニ(Procambarus clarkii)は、指定されていませんので何か飼育のヒントになれば幸いです。
こんにちは(o´▽`)ノ
今回はザリガニセメント腺について記載して行きたいと思います。
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セメント腺とは
セメント腺とは・・・ザリガニは、卵をお腹に抱えます。その時に、精包の外壁を溶かし、卵をくっつける役割のゼラチン状物質があります。その粘液が分泌する腺が、セメント腺です。当然メスにしかありません。産卵が近づき、セメント腺が、発達してくると尾扇及び、各腹節が白くなってきます。誤解を恐れずに言えば、簡単に言うと、繁殖の目安です。
写真の○で囲んだところがセメント腺です。腹節、尾扇に現れているのが分かります。
動画を見ていただけると、糸で繋がっているのが想像しやすいと思います。シュフェルディです。
卵が落ちそうな時があり、変な上ずった声が入りますがご容赦ください、、。卵は落ちはしなかったです。セメント腺の糸って強いのですね。
セメント腺がないと交尾しない?
私は、セメント腺がないと交尾しないものだと思っていました。
写真はセメント腺があるCPOの交尾です。
結論から、セメント腺が無くても交尾していました。
写真は、シュフェルディですが、上はオス、下はメスです。メスにはセメント腺がありません。
良い場所で交尾していたので、折角なので正面のアップです。小さいのにしっかり、メスの鋏を押さえ込んでいます。
また、ニホンザリガニの例ですが、交尾時期が過ぎてから、セメント腺が出現するそうです。
ザリガニの精子
ザリガニの精子は、メスが精子を溜める袋(受精嚢)に精子の塊(精包)になって付着します。
またまたニホンザリガニの例ですが、この精包は、結構長持ちするみたいです。10月に交尾し、付着した精包が産卵に使われるのは、4月です。半年間メスのお腹にくっついているわけです。
一概には言えませんが、他のザリガニでも長持ちすると思われます。そのため、セメント腺が出ないと、交尾させちゃいけないという訳ではなさそうです。
交尾したらすぐ産卵するのか
こちらは、私は分かりません。
セメント腺が出たメスは、交尾しやすいとか、交尾するとセメント腺が出やすい等と言う話もある様ですが、詳細は分かりません。
まとめ
セメント腺一つとっても奥が深いですね。今回セメント腺のゼラチン物質が精包を溶かす事や精子は長持ちする事は初めて知り勉強になりました。
こちらの本を参考にしたのですが、読みやすい文章で面白い内容です。本業の傍ら、土日研究で九州大学の博士号を取得した、マニアの鏡のような方です。
ザリガニ―ニホン・アメリカ・ウチダ (岩波科学ライブラリー)
ご覧頂き有難う御座いましたm(_ _)m