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スケミッティ 

ドワーフザリガニ Cambarellus schmitti「スケミッティ」の飼育方法

※ドワーフザリガニは、2020年11月2日より、特定外来生物に指定されます。指定されましたら、個体の飼育、移動、繁殖、販売等が禁止されます。違反したら法に触れることになりますのでご注意ください。現在飼育している個体に限り、半年以内に飼育許可の申請をする必要があります。こちらの記事は、過去にこういったザリガニが飼育されていたと過去を忍んでいただけると幸いです、、、。アメリカザリガニ(Procambarus clarkii)は、指定されていませんので何か飼育のヒントになれば幸いです。

 

こんにちは(o´▽`)ノ

小さくてかわいい、ドワーフザリガニ 「スケミッティ」の飼育方法について記載して行きたいと思います。

私の飼育方法・飼育経験になりますので、あくまで参考程度にして下さいね。

※記事の個体は国内でドワーフ スケミッティとして販売されていた個体を購入し自家ブリードしたものです。

ドワーフザリガニ(Dwarf Crayfish)とは?

ドワーフという意味は、「小さい」という意味です。直訳?すると、「小さいザリガニ」です。カンバレルス属(Cambarellus属 )に属するザリガニを指すと思います。

最大3~4cm程度です。オス3cm程度 メス4cm程度という印象です。

Dwarf crayfish グーグル画像検索

※ザリガニの属名については下記記事を参照して下さい。

≫ザリガニ画像一覧(リンクはグーグル画像検索結果)

ドワーフザリガニの種類

現在日本で飼育されている種

私の見たことがある種類は下記の通りです。2006年の輸入規制(記事:ザリガニは輸入規制あり?)により、これらのザリガニは現在輸入されておりません。

○有名なテクサナス(Cambarellus texanus)、ストライプ柄

シュフェルディ(Cambarellus shufeldtii)、ストライプ柄

メキシカンドワーフ(Cambarellus patzcuarensis )、ストライプ柄

オレンジ色は、CPO(Cambarellus patzcuarensis sp. orange)

○スケミッティ(Cambarellus schmitti)

日本での飼育 詳細不明種

○チャパラヌス(Cambarellus chapalanus)

○モンテズマエ(Cambarellus montezumae)

○リーストクレイフィッシュ(Cambarellus diminutus)

日本のサイトで見られた種です。過去に輸入はされている様ですが、、。私の情報収集が甘く詳細不明です。チャパラヌスはメキシコのチャパラ湖(及びチャパラ湖水系)に生息しているようです。CPOのパツクアロ湖と生息地域が近いですね。リーストクレイフィッシュは、最大でも2cmと記載もあり、過去にcharmでも販売されていました。累代されている方譲っていただけないでしょうか?

スケミッティについて

学名は、Cambarellus schmittiといいます。Hobbsという人が1942年に論文発表した様です。

アメリカでは、フォンタルドワーフザリガニ(Fontal Dwarf Crayfish)と呼ばれているようです。

RED LISTの情報では、アメリカ合衆国の、フロリダ州スワニー川流域とのことです。

【レッドリスト(英語: Red List, RL)】・・・国際自然保護連合(IUCN)が作成した絶滅のおそれのある野生生物のリスト。 wikipediaより

 

フロリダ州 スワニー川(Suwannee River)

スワニー川です。赤点の左側に川が流れています。

因みにスワニー川は、フォスターの「故郷の人々」で出てくる川です。

直訳ですが、「この種は澄んだ川と泉に生息している(Hobbs 1989)」とのことです。

原著

こちらのタイトルが最初の論文と思われます。ご興味がある方はご覧下さい。

Hobbs, H. H., Jr. (1942b). The Crayfishes of Florida. Univeristy of Florida Publications, Bioloogical Science, 3(2).

スケミッティの飼育について

飼育方法については、あくまでも1例として参考にしてください。誰でも簡単に飼育できるように、あくまでもシンプルに飼育するという視点で飼育しております。

水槽・ろ過

主に水槽(60cm)水槽、スポンジフィルターで飼育しております。以前は上部濾過でも飼育・繁殖しておりました。ただ若干水流が強いかもしれません。

30cm水槽等でも十分可能です。重要なのは、十分な呼吸が出来るように溶存酸素について気をつけてください。ザリガニはエラ呼吸のため、魚と同様酸素がなければ窒息してしまいます。

アメリカザリガニの飼育でもされていますが、背中が出る程度の水量でも飼育はできます。ザリガニが横になって鰓を空気に触れさせています。水が汚れやすいので私はやっていません。

上の写真は酸欠もしくは、バクテリアの死亡によるアンモニア上昇で死んでしまった個体達です。ガラス蓋の重みで、エアーチューブが押しつぶされぶくぶくが出来ておりませんでした。1日ぐらいだったら大丈夫でしたが、今回は1週間近く気づきませんでした、、、。そこら中に死体が、、、改めて酸素の重要性に気づかされました。

※少しマニアックになってしまいますが、溶存酸素(DO)が少ないと、バクテリアの死亡、硫化水素の発生、ヘドロの発生につながるのでぶくぶくは入れたほうがいいと思います。

 

水質

水質については、極端なpHでなければ、あまり拘らなくても大丈夫だと個人的に思います。

「エビは、弱酸性 ザリガニは、弱アルカリ性が良い」

という情報を目にしサンゴを入れた事もありますが、あまり意識していなかった時と変わらない印象です。

あまり手入れが必要だと、アクアリウム自体が嫌になってしまうため極力シンプルに飼育しております。

殻を厚くしたいという方には

※レッドビーシュリンプは、硬度(CaとMgの総和)がかなり意識されます。殻を厚くしたい場合は、添加剤などを入れると良いかもしれません。レッドビーで使われている添加剤では、ミネリッチiconSMW(スーパーミネラルウォーター)がおすすめです。SMWは急激なpH低下がありますので、ちょっとずつつ入れてください。

ザリガニ飼育者様の中には牡蠣殻やサンゴを入れられている方もいらっしゃいます。

以前は、ミロネクトンパウダーを入れていた時期もありましたが、ドワーフザリガニに関しては、あくまでもシンプルに楽しみたいという立場で行っているので私は添加していません。

敷砂

私は、プラチナソイル、コントロソイルを使っています。ブラックホールなどの石でも良いと思います。これらは、飼育してから暫くするとザリガニのデトリタス食性に合った地面にしてくれる印象です。地面が良い環境になると、稚ザリの生存率も上がる印象です。この辺りはエビの稚エビでも同じだと思います。コントロソイルは安いのでうれしいです。

コントロソイルを入れた環境

●黒い底砂ブラックホールを入れた環境

温度

温度は、私の環境では、5℃(室内)~30℃ぐらいまでは飼育しておりました。理想温度はたぶん15℃~26℃程度と思います。

温度が高いと、卵が孵化しない、稚ザリが育たない、酸欠等リスクがありますので、適温での飼育をおすすめします。30℃で飼育できた年もありましたが、奇形・脱皮不全が出た年もありました。高い温度はザリガニにはストレスだと思います。

≫【奇形発生】ドワーフザリガニの夏場の酸欠に注意!

追記:試験的に、1匹無加温で飼育しました。水槽を置いていた場所が、木造の古い家だったので、1月後半頃は家の中なのに氷が張っていました。3月の現在その個体は生きていました。

温度については、水槽内の環境等の違いもありますので、あくまで参考程度で留めてください。温度管理無しでの飼育は自己責任でお願い致します。

私は主におとひめEP3を使用しています。

何でも食べると思います。与えるだけでしたら簡単なのは、100均のザリガニの餌や、熱帯魚等飼育していたらそちらの餌で良いと思われます。私も以前は、コリドラスに使っていた餌を与えていました。植物性の餌も時折与えています。

餌の頻度は、私は毎日与えていますが、1日間隔でも良いと思います。飼育しているうちに感覚がつかめてくると思います。ただし稚ザリがいる時は、毎日与えた方が生き残る率が高い気がします。

水換えの頻度

以前は2週に1回程度でしたが、現在は時折少し水換えしています。殆ど足し水の月もあります。

ただしアンモニア中毒になると全滅の危険性もありますので、全く何もしないのも怖いかもしれません。いわゆるザリガニ臭は、アンモニアが要因の1つですので、匂ってきたら換水、底砂掃除、餌の量などを検討してください。

アンモニアは非常に毒性が強いので、生体には悪影響を与えます。下の記事で、アンモニア、亜硝酸等についてまとめてありますのでよろしければご覧ください。

≫【何故バクテリアが必要?】水槽内の浄化の仕組みについてまとめました!

底砂掃除

ソイルの場合は、底砂掃除はしておりません。ザリガニがデトリタス食性であること、微生物がうまく働いていることからよく言われるザリガニ臭も殆どありません。

もしザリガニ臭がきつくなってきたら、換水、底砂掃除をし、餌の量を検討してください。

砂利の場合は行うほうが良いかもしれません。

≫【水作プロホース使用】水槽の糞掃除を簡単に行う方法について

日当たり、照明について

水槽は、直射日光が当たらない場所に置いています。また、照明は鑑賞する時のみ点灯しています。遮光は基本的にしておりません。私の地域では、冬が厳しいので電気代が死活問題です。冬季は電気代の節約のために周囲を防寒材で囲ったりしています。

≫水槽の冬場の「簡単な」電気代節約方法

また、直射日光が当たると温度上昇や、コケ類の発生に繋がってしまいます。糸状の苔(アオミドロ)や茶ゴケは、あまり見栄えがいいものではありません。エビと違って壁面のコケは取り除いてくれません。

現在私の水槽には苔は生えていません。

ココナッツファイバーを足場に

ザリガニの足場としてココナッツファイバーを利用しています。私は、セリアのココナッツファイバーを愛用しています。足場だけでなく、バクテリア等の住処になるので水の浄化に寄与します。

水槽内の個体数について

ザリガニにしては温和な種類と思われますので、多頭飼育が出来ています。

2~3匹同時に死んでいたら

経験上アダルトサイズの個体はあまり死にません。といいますか、数百匹飼育していても、死んでいる姿を見る方が少ないです。

もし、2~3匹同時に死んでいたら環境の見直しを早急に行うことをおすすめします。

上の写真は、エアーチューブがガラス蓋の重みでつぶされ1週間ほどエアーが届いていなかった水槽です。たくさん死んでいたのですぐに気づきました。

共食いについて

ザリガニは、共食いの印象をお持ちの方もいらっしゃると思います。共食いはショッキングなシーンですよね。

私は、親・子共に共食いをしている場面を見たことはありません。温和な種類ではないかと思います。

勿論個体数が多すぎたり、餌が少ないと、この限りではないと思います。また、あまりに体格差があると、たまたま挟まれて食べれてしまうなんて事もあるかもしれません。

≫ドワーフザリガニの共食いについて

ザリガニの薬剤耐性について

ザリガニは、シュリンプと同じく、薬に弱いそうです。熱帯魚の病気の時に入れる薬もそうですが、特に「農薬」、「殺虫剤」には、からきし弱いみたいです。

落札者様からのお話を載せておきます。

スケミッティの落札者様から、もう一度入札がありました。理由は、準備のためにプラケースに入れておいたザリガニが全滅してしまったとの事でした。

理由の1つに考えられるのは、が飛んでいて殺虫剤部屋に撒いたそうです。そして次の日に全滅していたそうです。

そんな事で?とお思いになるかもしれませんが、調べるとそういった事例があるそうです。また、シュリンプの例ですが、田んぼが近いと、撒いた農薬が風で飛んできて、、、といったこともあるそうです。

100%原因とは言えませんが、お気をつけ下さい。

交尾について

交尾は、特別意識しなくてもしている印象です。繁殖力は旺盛ではないでしょうか。水槽をたまにがさがさすると、交尾している場面に良く出くわします。

私自身も実験以外では雄雌を取り出して交尾を意識的に行った事はありません。

12℃程度でも交尾しておりました。

抱卵後(もうすぐ孵化)の親の写真です。改めて親なのに小さいなぁと思います。

 

繁殖サイズについて

繁殖サイズについては、ちゃんと調べた事は無いですが、セメント腺のある小さそうな個体を見てみました。TL2.5cm弱程度でしょうか。2cm程度ペアでも交尾しておりました。

抱卵個体です。こんな小さくても立派な成熟個体です。

≫ドワーフザリガニCambarellus schmitti(スケミッティ)の雌雄判別

 

スケミッティの色合いについて

現在の飼育環境では、色合いはざっくり分けると青白い~ブルーです。青い個体も、青白い個体もそれぞれ美しいです。メスのほうが色が濃くなりやすい傾向です。

しかし、ドワーフ種のザリガニは色固定はされていないと思いますので、環境によってはそれ以外の発色が出ると思われます。

海外の写真を見ると、黒色や茶色の個体も出てきます。渋くて格好良いです。

私の個体では上記のような飼育方法で、多くは青色になっていますので、比較的水槽内では青色になりやすいのかなと思っています。

小さい稚ザリは、最初は透明が多いです。おおきくなるにつれて色づいてくる印象です。

≫スケミッティの体色について

ザリガニの色については、様々議論(餌、日光、色素、底砂、硬度etc)されていますので他の飼育者様にお譲りしたいと思います。

混泳について

実際に熱帯魚やエビと混泳して様子を見てみました。捕食されている様子はありません。根大魚は、長期で経過観察をしたわけではありません。個々人環境も、生体も違うので混泳は自己責任でお願いします。

≫熱帯魚とドワーフザリガニを混泳してみました!

まとめ

ドワーフザリガニを飼育して思う事が、「小さくてもザリガニだ」、「かわいい」、「飼育が楽」という事です。小さくてもザリガニで、顔を近づけると、手を挙げて威嚇します。かわいいです。

飼育が楽というのも、長く楽しむコツではないかと思います。あまり手入れが必要なものは面倒になってしまうこともあります。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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